2017/10/11発行
A5/p104/¥500/
R-18創作BL小説小説で読み切り、成人向けです。
小さな港町の漁民アパートに住む少年たちの意地と嫉妬と憧れの話。連作短編集です。
「Where the pigs don't fly」
小さな港町の漁民アパートに住む高校生の竜一は、一人だけ遠くの進学校に入学したことで中学までの旧友たちから孤立していた。
そんな中、旧友の一人である辻がアパートの屋上を棟から棟へ跳んだという噂が立つ。
その姿を見たという坂口は熱に浮かされたように「天使だ」と口走る。
馬鹿馬鹿しいと思いつつ、対抗心を抱いた竜一は屋上に向かう。
「ひねもす」
春休み、久々の休日に竜一は釣りに出る。
孤独な学校生活を送るようになっていた竜一の前に辻が現れる。
屈託のない辻の行動に心なごませる竜一だったが……。
「夏の鳥」
春の海でわだかまりの残る別れ方をした竜一と辻。
夏祭りの夜、辻が神楽に出ることを知った竜一は神楽を見に行くことにする。
舞の後、竜一の姿を見つけた辻は二人で花火を見ようと竜一を連れ出す。
「野分」
十月十二日、遅めの台風が町を襲う。明日は再び神楽が催される予定だ。
竜一は辻との関係に葛藤していた。
辻との関係の変化を怖れながらも抗えない竜一は神楽を見に行くことを決意して朝を迎える。
「愛人と本妻」
“事件”の後の辻の消息は全くわからなかった。
竜一は無力感に襲われながらも、辻を待っていた。
ふとしたことで、辻に会えることになった竜一は辻の姿に驚く。
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以上までweb版で読むことができます。
冊子版のみ「ファンレター」「By the sea」2編を加えました。
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最初と最後の章タイトルに「Where the pigs don't fly」「By the sea」とつけましたがどちらもsuedeというバンドの曲名からとりました。